コンサルに就職・転職して後悔しないために知っておくこと~空前のブームの陰~
空前のコンサルブームといっても過言ではない。
大手、中堅、外資、国内、老舗、新興 etcetc コンサル会社の求人で溢れかえっている。エージェントもひたすらコンサルを推してくる。(エージェント経由するメリットないし、自分で応募するわ。って言いたくなる。が、自分で応募する意思もなし。)
ひと昔前の、営業を「●●コンサルタント」と言い換えてごまかしていたのとは異なり、今は本当??のコンサルの求人ばかりである。
何が本当かはさておき、以前コンサルちっくな仕事をしていたことを踏まえ、今のブームというか、バブルな状況を自分なりに解説してみる。
・そもそも今なぜコンサルが必要なのか?
これは非常に単純で、日本の「大企業」で人手が足りていないからである。どんな人が足りていないかというと、
- やる気があって
- 泥臭い仕事を
- 熱意をもってやってくれる人
である。ミソなのが専門性やプロフェッショナリズムが求められていないことである。このことはコンサルが「高級派遣」と陰口をたたかれていることに繋がっていると考えている。
・なぜ人手不足が発生しているのか?
日本の大企業では、人の数だけで考えると不足するわけないのだが、
- 当事者意識がなく
- 横断的なコミュニケーションをめんどくさがり
- 閉鎖的で殻に閉じこもった人
が大半であるからだ。残念ながら「人手が足りない=ちゃんと仕事をしてくれる人不足」の公式が成り立ってしまっている。
・人手不足の解決策は?
この穴埋めをするのが、コンサル(高級派遣)となる。もっと、現実に即した表現にすると、
- クライアント企業の社員の仕事を代替する人
となる。
社員の仕事をコンサルに任せるような企業は当然、イノベーションのかけらもない。表向きは大企業かもしれないが、中身はもう、うわってなる。(大企業の体質に幻滅して早期にやめる人がちらほらいるが、個人的には間違っていないと思う。)
- 社員代替的な仕事をするだけだったら、わざわざ高い高いコンサルを使う必要があるの?
って意見する人がいるかもしれない。正しい感性である。
人をモノの様に高い、安いと区別したくないのだが、綺麗ごとを言ってもしょうがないので、実態をストレートに表現すると「時間あたりの料金が安いコンサル、システムエンジニア、派遣社員」のほとんどが、もれなく以下に該当する。
- 当事者意識がなく
- 横断的なコミュニケーションをめんどくさがり
- 閉鎖的で殻に閉じこもって、
- できない、やらない理由しか並べられない人 →New
納得感が無いかもしれないが、専門性を二の次にしたとしても「熱意がある人、フットワーク軽く柔軟に動いてくれる人」を探すとなると、コンサル会社から派遣してもらわざるを得ないのが、日本の労働環境の現実なのである。
最後に、、、
日本の大企業はブランドが大好きなので、社員のお守りのような仕事であっても、外資コンサルを使うことがある。
そう、ここで言いたいのは、名だたるコンサルに就職、転職しても、
- なんのやる気もないオッサンに足を引っ張られつつ
- 昭和の名残がある職場環境で
- 専門性が身に着かず
- 本来なら不要なはずの仕事
をする可能性があるということである。それも、結構な確率で・・・
グローバルでイノベーション的な、自分のイメージだけでコンサル業界に飛び込むと、そのギャップで精神をやられる可能性がある。
- 百聞は一見に如かず
- 百見は一考に如かず
- 百考は一行に如かず
- 百行は一果に如かず
飛び込む前に、まずは身近な経験者に話を聞くべし。
ちなみに、中途半端な知り合いだと、リファラル手当、社員紹介手当、自分の採用ミッション達成を目的にだまくらかしてくる可能性があるので要注意!!!!
エンジニアのためのマネジメントキャリアパス~日米の圧倒的な考え方の違い・・・~
現場仕事から離れてしまい、技術的なスキルは衰える一方。今ソースコードレビューをしたら、レビューにはならず、てにをはしか指摘できない迷惑な奴になると思う。そんな仕事も、CheckStyleやFindBugsに奪われ、もはや、技術者/エンジニアと名乗る資格はなくなったのではないかと、、、
・お金の管理、人の管理、育成/コーチング
などなど、「the」管理部門業務に追われる日々。
お金の管理に関しては、心の底から簿記二級の勉強をしといてよかったと思っている。システム、ITの資産が右肩上がりに増えるこのご時世『会計的にどう処理するかは』経営の観点で非常に重要。資産とするか、費用とするか。。。費用にしたいから、無理やり、ごりごりのSI案件をパッケージ売りにさせたりなどの悪知恵が働く( ゚Д゚)
技術者視点でいうと、至極どうでもいい。本質的ではない。でも、そんな仕事の方が価値(給料)が高いのもこれまた事実。お金(金融)は、経済の血液と言われているとおり、お金がないとシステムもプロダクトもできないし、エンジニアも雇えない。本質的ではないと切り捨てる方が、視野が狭いのかもしれない。。。
いまさら、お金のスペシャリストを目指すわけにはいかないので、今日は「育成/コーチング」に関しての話。
コーチングの参考にしようと
エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド
を読んだのがだ、間違いだった。自信をなくした。
この本は、中途半端に技術を大事にしているSE、プログラーマ―、コンサルは絶対に読んではいけない。自分のキャリアがいかに軟弱で、ひ弱で、小さいものかを思い知らされるだけである。システム/ソフトウェアに対する根本的な日米の考え方に気づかされ、アメリカにどう頑張っても追いつけないのではないかと絶望した。
この本はあくまで、エンジニアがマネジメント(管理者)になるための指南書であり、アメリカがいいだの、日本がだめだなどは、一切言及されていない。著者が純粋に自分の経験をもとに、どうすればよいかをアドバイスしてくれているだけである。
が、、、そのアドバイスの内容が、至極まっとうで当たり前なのだが、改めて文字に起こされると悲しい気持ちになった。その一例を紹介する。
<その1>
本書に書かれている新卒エンジニア像は「大学でソフトウェア工学ないし、それに近しいことを学んでいること」が前提になっている。
それが、あまりにもナチュラルに書かれているので、アメリカのことはよく知らないが、日本の様に、大学院で化学や物理をがっつり学んだあとに、専門外のソフトウェアエンジニアになる人はあまりいないんだろうなと感じだ。
化学や物理でも研究の際に、プログラミングはするし、ITでもやっていけると反論する人はいるだろ。単純なもの作りの観点では、やっていけるとは思う。
でも、ソフトウェアの歴史的な背景、OSS開発の成り立ち、仕組み、新技術に関する研究 等々、その辺の深い深い知識がないと、
- 今ある道具をいかに効率的に使って、早く、安くものを作ること
に終始し、0から100を作るイノベーション的なことは起こせない。そのことは、今のIT業界でMade in Japanのものが無いことが証明していると思う。(iphone、android、oracle、Redhat etcetc)
<その2>
テックリードになるためには最低でも一つの言語でプロフェッショナルになる必要がある。
管理者の先駆けであるテックリードになるためには、「そもそも技術者としてプロであれ」ということである。当たり前である。でも、実際はどうだろう。まわりのテックリード、チームリーダーにプロはいるだろうか、、、
マイクロマネジメントしかできず、邪魔だと思われているのを認識しつつ、与えられた任務だからと我慢し、愛想を振りまき、まったく自信が持てない中、我慢して仕事をしていないか、、、
<その3>
新任の管理者は、2~3個実際に機能を作るべき
現場を知れ。そして自分の技術、スキルをチームのために生かせってことだと思うが、そんな管理者を見たことはあるか。。。原価管理しかできず、トラブルがあっても報告書の内容がいけてないだの、本質的ではないことしか口を出せず、新技術を採用しようとしいたら、いっちょ前にリスクがあるって反対したりしていないだろうか、、、
一旦、長くなったのでここまで、、、思いのたけを書いてしまったので、読み返してみたら支離滅裂( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)
偉そうで申し訳ないのだが、今回書いた内容って、昨今話題になってるセブンPay問題の根源な気がしている。。。。
エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド
- 作者: Camille Fournier,及川卓也(まえがき),武舎広幸,武舎るみ
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10年前のビジネス書から見るIT業界の今~クラウドの衝撃
今のITのトレンドといえば、IoT/ブロックチェーン/RPA/AI etcetc
今後一般用語として定着するかどうかは、10年ぐらいたたないとわからない。
今となっては「クラウド」は定着したが、ちょいと昔は流行り言葉であった。
とある研修で、10年前のビジネス本を読むことになったのだが、今となっては興味深い内容であったので紹介する。
ちなみに読んだ本は以下(初版は2009年)↓↓↓
10年前といえば、、、
などなど。思い出すとなんか懐かしい。
まずは、本のタイトルから考察。
「IT史上最大の創造的破壊が始まった」
は残念ながらハズレ。クラウドは定着したが、従来型の開発もまだまだ残っている。SIビジネスもいいか悪いかは置いといて健在。
コア業務で、かつ、ミッションクリティカルなシステムだけが、従来型のシステム開発で構築され、その他はPaaSやSaaSに置き換わるのでは、
と言及されたが、今でも大して重要でもないシステムでもガッチガチのSIで作っている。無駄なコストをかけている。変化を嫌う大企業においてその傾向が強い。この点は、悪い意味で筆者を裏切る形になってしまっていると思う。大企業におけるITへの対応が遅すぎる。
その反面、ベンチャー気質のある会社は言及通りになっている。むしろ、セキュアなストレージの登場など、筆者の予言を超えた状態になっているとも考えられる。
2019年現在では、AWSは当たり前のサービスになっているが、10年前の認知度は低い。それなのに、AWSにかなり言及しているのは単純にすごい。
2009年時点でAmazonの株価は約100ドル。Max約2000ドルであったことを踏まえると、当時この本を読んで触発されて、Amazonの株を買っとけば大儲けできたことになる。10年後にamazon見たいに化ける会社はあるだろうか、、、頑張って探して、10年寝かしたら、10倍ではなく10分の1になっているのが世の常・・・・( ゚Д゚)( ゚Д゚)
新しそうで古いのが10年前。ここからは、単語ベースでつらつらと。
サン・マイクロシステムズ・・・・もうOracleになってしまった。ばいばいSolaris。
イーベイ・・・・残念ながら日本では流行らなかった。
LinuxベースのPC・・・・尻すぼみ。Windowsが盛り返したのと、Macが急成長。クラウドの話なので、Appleの話が出てこないのは当然だが、仮にスマホの台頭とクラウドとの絡みが言及されていたら、この筆者は天下をとれたと思う。
セカンドライフ・・・・死語。やったこともない。何故流行るともてはやされたのであろうか。
単語以外にも、
・Webブラウザの将来
・巨大企業への規制
・個人情報保護に関する動向
などなど、今につながることが10年前に言及されていたことが驚きである。
・GAFAへの規制
・GDPRの制定
上記がそっくりそのまま当てはまる。
歴史を勉強する感覚で読むと非常に興味深い。おすすめです!!!
(Amazonでこみこみで300円以内で買えると思います。)