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SE(システムエンジニア)のためのビジネスフレームワーク入門

会議中に「MECEを意識して~~~、、、カスタマージャーニーが~~~、、、」などのコンサルちっくな横文字をどや顔で言われると、イラッとするのは私だけではないと思う。そして、発言している人が、仕事ができなければできないほど、イライラから怒りに変わるという不思議。

ただ、年を重ね、それなりの地位やポジションの人と仕事する機会が増えると、MECEの視点、4Cなどのビジネスフレームワークのありがたみを感じるのも事実である。超一流コンサルが確立した手法は伊達じゃない。

最近、先人たちの知恵を毛嫌いし、我流を貫く人が多い。我流は嫌いではないが、紆余曲折して、結局王道のやり方に戻されているケースが大半を占める。

ビジネスフレームワーク図鑑 すぐ使える問題解決・アイデア発想ツール70

 

アイディア勝負、クリエイティビティが求められる仕事では、自分を貫き通すべき。過去のやり方を踏襲したところで、新しいものは生まれないからだ。

しかし、大企業や大規模プロジェクトで、かつ、歯車的な仕事を求められている人は、残念ながら王道のやり方を採用すべし。余計な仕事が増えるだけでなく、変な烙印を押され、王道を考えなくてよい新しくて、面白い仕事に回してもらえなくなるからだ。

そこで、横文字嫌いな人、特に、こてこてのSE(システムエンジニア)の人向けに、お世話になったら、ビジネスフレームワーク、横文字を紹介する。

①、システムエンジニアで一番使うのがQCD!!!

  • Q…品質(Quality)
  • C…コスト(Cost)
  • D…納期(Delivery)

QCDは知らない人はあまりいないと思うが、残念ながら活用できていない人が多い。特に、障害/トラブル対応。原因とか代替手段とかつらつら書くのだが、「結局何が言いたいの?」ってなる。求めているのは、犯人探しではなく、ネクストアクション。QCDの観点でばしっと、「こうやります」っていう癖をつけるべき。

また、QCDの観点を忘れると、対応策のラインナップがコストや納期に偏りがち。

  • お金がないからできません
  • 時間が短いからできません

って短絡的な報告書は見たくない。

時間がないから、品質がこうなります。逆に、時間とお金があったらこうできます。総合的にみて、●●が良いと考えます。いかがですか。

ってのを、マトリクスでパワポで表現できたら完璧。

プロジェクトの「測る化」

②、新技術の導入提案。困ったら4C分析!

  • Customer・・・顧客
  • Competitor・・・競合
  • Company・・・自社
  • Channel・・・流通

少し偉くなってくると、既存システムの機能追加ばっかりをやるわけにもいかない。新しい仕事を取る営みに巻き込まれる。RFPをもとにした、提案書作成などなど。

RFPが出てくるような仕事は、だいたい新技術の導入もセット。ただ、新技術の導入となると視点がどうしても、「導入実績、導入リスク、今後の技術の展望・・・etcetc」本質から少し横道に外れてしまう傾向がある。

そんな時は4C分析。「ん?これ新技術の導入がゴールになってね?」ってなかなか気がづけない。4C分析をちゃんとやっておけば、「そもそものゴール」を外さない。そして、提案書にも「新技術導入しなくても、できる案もあるよ」って第二の案も示せる。

システム開発の場合「Channel(流通)」はしっくりこない。PCかスマホAndroidiosか、ネイティブアプリかWebサイトか、など「Channel=手段」と置き換えて使っている。

ストーリーで学ぶ戦略思考入門―――仕事にすぐ活かせる10のフレームワーク

③、費用対効果がわからなくなったら4Pで振り返り

  • Product・・・商品
  • Price・・・価格
  • Place・・・流通/場所
  • Promotion・・・販促

新しいサービスの導入プロジェクトって、プロジェクトが終わった瞬間に皆の関心が急降下。あんだけ炎上したのに、いざカットオーバーし安定稼働したら、「はいおしまい。次!!」ってなる。導入後にちゃんと効果測定してPDCA回して、サービスの練度を高めているケースはほとんど見たことがない。大企業であればあるほど、蔑ろにする傾向が強い。ただ、ベンチャー気質がある会社はちゃんとやるイメージ。

何故、蔑ろにされるかというと、何か新しいものを作るとき、発注側も受注側も「Product(商品)」に集中しすぎて、他のPには興味を持たないからと考えている。

個人的によく話をするのが「PSPニンテンドーDS」の比較だ。

「Product(商品)」の観点では、PSPの圧勝のはず。ただ、他のPではDSの圧勝。特にプロモーションの観点では、比べ物にならない。

新しいシステムも同じで、せっかく性能がよくても使ってもらわなければ意味がない。そこで大事なのが、4Pの切り口での分析。

  • 利用料っていくらが妥当か。
  • どこで使ってもらうのがよいか。社内?社外?一部の端末?
  • どの様に広めるか。CM?SNS?社内報?

特に、プロモーションが置いてけぼりになるので要注意。別にプロモーションってCMを打つだけではない。クライアントとのたばこの時間に話すのも、名刺に一言かくのも立派なプロモーション。その辺を、ちゃんと定量的に計画立てられれば、「せっかく作ったのに使わらない」はだいぶ防げる。

 

ただ、IT屋さんからすると、フレームワークって言われたら、StrutsとかSpring思い浮かべるのが普通だよね。。( ゚Д゚)( ゚Д゚)   

フレームワーク図鑑

フレームワーク図鑑

 

 

フリーランスSEを目指す人におススメな本~10選~

しばらく連絡を取っていない人から急に連絡が来たら、

  • 転職、独立、怪しい投資

の3つが99%を占める。ひと昔前は、結婚があったがそんな歳でもない。

今回は、独立の話。

以前、フリーランスというか、派遣というか、アルバイトというか、自由な立場で仕事をしていたこともあり、その経験を買われ?わざわざ連絡をくれたようだ。

フリーランス個人事業主との直契約NGが浸透しているこのご時世に、不安定ないばらの道を選んだなと、、、

情報漏洩、NDA、損害賠償、コンプライアンス etcetc 御託を並べられ、結局二次受けに買い叩かれる・・・ 

唯一フリーランスでよいと考えているのが、無限の休みをとれること。

いくら自由度が高い会社にいても、

  • 次の案件はどうする?
  • 休みは3日ぐらいでいいよね?
  • てかもう次にやること決まっているから 等々

何だかんだ縛られる。会社員なのだから、至極当然のことではあるが。

契約が切れたタイミングで解放されるので、お金さえあればコントロールしやすい。腕に自信があればサクッとバイバイしちゃえばいいだけ。ただ「飛ぶ鳥跡を濁さす」は遵守。ちなみに年収はあまり高いイメージはない。港区男子はちょい厳しいかも・・・

 

フリーランスSEになるべく準備をしている彼は、若手の部類に入る。仕事はそこそこ一緒にやった仲ではあるが、それ以上の間柄でもない。お酒が入りつつも、終始まじめな話。そんな中、ベタにおすすめな本は?って話題になったので、せっかくなのでこのブログでも紹介してみる。

 

フリーランスシステムエンジニアの人におススメの本>

専門スキルの話をしたらキリがないので、誰にでも参考になりそうな本を紹介。

今まで紹介したことある本ばかりなのはご愛敬(´・ω・`)(´・ω・`)

システム開発全般]

エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング

  • チーム、プロジェクトとして動くことに苦手意識を持っている人。
  • よくもめ事を起こしてしまう人
  • いつも自分ばっかり押し付けられると思っている人
  • 仕事仲間を嫌いになってしまう人
  • 自分がコミュ障と自覚している人。 におススメ。

[コミュニケーション系]

一瞬で大切なことを伝える技術

  • 「あの人は何回言っても理解してくれない」と愚痴をよく言う人。
  • 1時間の会議でよく時間オーバーになる人。
  • 仕様変更の多発に悩まされている人。 におススメ。

自分の時間―――1日24時間でどう生きるか (三笠書房 電子書籍)

  • 長時間労働が癖になっている人
  • なかなか自分の時間をくれない人
  • 期限地獄から抜け出せない人 におススメ。

[社畜養成系]

働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」

道をひらく

  • 社畜になりたいのになりきれていない人
  • 何故社畜がいるのか不思議に思う人
  •  モーレツ社員にあこがれている人
  • 「昔はこうであった」と若者に言いたい人 におススメ。

[資料作成系]

外資系コンサルが実践する 資料作成の基本 パワーポイント、ワード、エクセルを使い分けて「伝える」→「動かす」王道70

PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則

  • 我流が全て。一度も一般論を学んだことがない人
  • 資料作成をお願いされたら無意識にExcelを開いてしまう人
  • Excel方眼紙をこよやく愛する人
  • パワーポイントって言葉を聞くだけでぞわっとする人
  • 綺麗なパワーポイントを作れる人に対して「あいつはパワポしか作れない」って良く思う人 におススメ。

 [ツール系]

チーム開発実践入門 ~共同作業を円滑に行うツール・メソッド (WEB+DB PRESS plus)

  • よくわからずにバージョン管理ツールを使っている人
  • チケット管理ツールの導入目的がよくわからない人
  • CI/CD、DevOpsについ勉強したい人 におススメ。 

[Web系の基礎知識] 

「プロになるためのWeb技術入門」 ――なぜ、あなたはWebシステムを開発できないのか

Webを支える技術 -HTTP、URI、HTML、そしてREST (WEB+DB PRESS plus)

  • 自分が作成したプログラムが何故動いているかわからない人 
  • よくわからずに外部公開されているAPIを使っている人
  • 静的コンテンツと動的コンテンツがよくわからない人
  • インフラの人と会話ができない人 におススメ。

 

 

【コラム】社内SEの幻想と憂鬱と未来

社内SEに対して思うところ。
システム開発に携わっていると、必然的に
 ・SIベンダ
 ・ITコンサル
 ・社内SE
と何かしらの形で携わる。直近、社内SEの立ち位置に非常に違和感を感じるため、記事にしてみた。

SEの基本

AI、DX(デジタルトランスフォーメーション)などなど、企業の躍進にはITの活用が不可欠であり、事業会社含めIT人材の確保が急務になっている。
(既存の仕組み、システムを活用できていないのに、新しいことができるとは思わないが、、、)

事業会社において『社内SE/社内コンサル』の数がここ最近急増していると感じている。
 #裏取りできるデータがないのだが、、、

社内SEとして即戦力を採用するのであれば、システム開発の経験が必須であり、SIベンダやITコンサル出身者を採用するのは正しいと思われる。

が、この考えがそもそも間違っていると考えている。 

 

『スコープ恐怖症が治らない、治せない、治す気がない』からである。

 

ベンダの人は、何よりもスコープを大事にする。

 ・100%できると判断できないとYesと言わない
 ・1行の追加修正でもYesと言わない
 ・チームが違えば違う会社。外にはでない。

新卒の時から叩き込まれている習性であり、しかも『それ以外の仕事』を見たことも触ったこともないので、『そもそも、スコープを外すものは悪だ』と思い込んでいる。
もはや、宗教のレベルである。

そんなコリに凝り固まった人を採用したところで、ベンダの人が『社内』に来ただけで何も変わらない。

 

社内SEではなく『社内ベンダ』なのである。

 

しかも、中途採用の場合、業界、業務、会社の政治/文化をよく知らないケースが多い。成果を出すには自分の経験に頼わざるを得ない。
結果、『自分のできる仕事=ベンダの仕事』となり、悪循環に陥る。(見た目上は仕事をしている風に見えるかもしれないが。)

 

ベンダは、いくら動かなくても、いくら使われなくても、いくら文句を言われても検収してもらえば勝ち売上になるからだ。

『不満感』をいかに小さく見せ、クライアントに気持ちよくなっていただきつつ、いかに継続的に仕事を貰うかが重要。

デジタル化の教科書

 

しかし、事業会社の考え方は違う。『本質的に必要なものなか』が何よりも大事である。スケジュールを守っても、予算内に抑えても、それが会社にプラスにならなければ無価値。逆に、スケジュールを超過しても、コストがオーバーしても、会社にプラスになればいいのである。

事業、ビジネス視点でシステム開発を推進できる社内SEをほとんど見たことがない。

  • やれユーザー(他部門)が要求をださないからだ
  • やれ顧客の使い方が悪いからだ
  • やれ予算がないからできないのだ

などなど、口を開けばネガティブなことしか言わない。

旧来の、ゆっくりしたビジネスであったら社内ベンダ型の社内SEでよかったと思うが、今はそうではない。

『前進するか、撤退するか否か』の迅速な判断が担当レベルに求められる。会社にとってプラスになる道筋を立て、関係者を巻き込み仕事を進める必要がある。
もちろんシステム的な視点も必要であるが、何より重要なのは、ビジネス視点。

ビジネス視点を持った『社内SE』はどのように調達、育てればいいのか。。。
これまた難しい課題である。。。理想論しか思いつかない・・・

社内SE × 怒りの感情コントロール

<<案①>>
ベンダ出身者を『社内SE』として採用した場合、2~3年現場に放り込む。
営業、整備、事務、コールセンターなどをやるべき。システムの使われ方を把握できるだけでなく、『現場とのコミュニケーション』が取れるようになるのが、一番のメリット。

『社内ベンダ』の人は、他部門の人を『同じ会社の人として接すること』ができないケースが多い。まるでお客様かのように扱う人もいるが、同じ会社ならもっとストレートなコミュニケーションを取るべき。
いちいち言質を取るようなことは今すぐやめたほうがいい。
自分の身を守っているつもりかもしれないが、そもそも守ったところで何も生まれない。ただただ、言い訳、人を糾弾するための材料を集めているだけである。

もし、現場に放り込んで活躍できないような人材なら、スキルアンマッチと考え、裏方仕事に回すべき。表に出してはいけない。そんな人が、ビジネス視点でプロジェクトを推進できると思えない。

 

<<案②>>
『社内SE』は『職務限定社員』のような形で、一般的な総合職と待遇の差をつけ、『できなくて当たり前、ユーザー側でどうにかすべき』との文化にする。要は、ビジネス主導でやるってことである。

社内SEはベンダとの契約手続き、保守運用の窓口など、最低限必要な定型化した仕事をしてもらう。

技術的な視点も確かに必要であるが、結構なエキスパートでないと、結局はベンダの言いなりになる。(会話ができても、代替手段や他に取りうるアーキテクチャは提案できない。)

中途半端にかかわるぐらいだったら、初めから丸投げし、『本質的に何が必要か』を考えることに注力したほうがいい。

 


今回も結論なくだらだら書いてしまったが、結局何が言いたいかって、

 ・社内SEって思ったよりいいものではない???????

ってだけ。( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)

 

以上。 

SEの基本

SEの基本