【コラム】ここが変だよ日本のプロジェクトマネジメント②~金メッキ~
日本のコンビニエンスストアの過剰サービスが問題になっている。ドーナッツ作って、公共料金の支払いやって、宅急便送って、弁当温めて、、、、一体何個のオペレーションがあるのか。。謎のお客様は神様精神で、少しでも手間取ると怒り狂う人たち(´・ω・`)ちょっと待て・・・対応しているのはアルバイトだよ。。
要は
アルバイトとしてやるべき仕事 <<< 提供するサービス
の構図になってしまっているのである。この状態をPMBOKでは「金メッキ(過剰品質)」と呼んでいる。コンビニを例に挙げたが、プロジェクトマネジメントの現場でも横行している。「金メッキ」状態を認識しながら「過剰品質を当たり前のようにやってしまうベンダ」が多い。
本来100万円でやるべき内容を平気で、50万円でやってしまう。そうなるとどうなるか。。「50万円が暗黙のルール」になってしまうのである。価格崩壊である。単価商売の建設やシステム開発の「人が売り買いされる現場」だともっと深刻な問題を引き起こす。本来、「1ケ月150万円」の価値がある人が、延々と「50万円」で働かされてしまうのである。そうなると、、
・給料が上がらないからモチベーションが下がる。
・モチベーションが下がるから、生産性が下がる。
・生産性が下がるから、人を追加してカバーしようとする。
・追加した人もモチベーションが低いから、生産性がより下がる。
負のスパイラルに陥るのである。ではどうすればよいのか。。。
プロジェクトマネージャーが基本に立ち返ればよいのである。プロジェクトは人が多ければ多いほど、生産性が低下する。これは不変の真理である。自分の思い通りのことを人に指示してやってもらうことは非常に難しいことである。なので、少数精鋭でプロジェクトを回すことを第一に考える。そこで重要なのが、プロジェクトマネージャーが率先して、「明確な役割定義」をしたうえで、「役割に応じた報酬をコミット」することである。
最近自分が強く感じているのは「明確な役割定義」ができないプロジェクトマネージャーが多いということである。これは、要求仕様/RFPが書けないプロジェクトマネージャーとイコールであると考えているが、この辺の話はまだ今度・・・
- 作者: ピーター・F・ドラッカー,上田惇生
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