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【コラム】社内SEの幻想と憂鬱と未来

社内SEに対して思うところ。
システム開発に携わっていると、必然的に
 ・SIベンダ
 ・ITコンサル
 ・社内SE
と何かしらの形で携わる。直近、社内SEの立ち位置に非常に違和感を感じるため、記事にしてみた。

SEの基本

AI、DX(デジタルトランスフォーメーション)などなど、企業の躍進にはITの活用が不可欠であり、事業会社含めIT人材の確保が急務になっている。
(既存の仕組み、システムを活用できていないのに、新しいことができるとは思わないが、、、)

事業会社において『社内SE/社内コンサル』の数がここ最近急増していると感じている。
 #裏取りできるデータがないのだが、、、

社内SEとして即戦力を採用するのであれば、システム開発の経験が必須であり、SIベンダやITコンサル出身者を採用するのは正しいと思われる。

が、この考えがそもそも間違っていると考えている。 

 

『スコープ恐怖症が治らない、治せない、治す気がない』からである。

 

ベンダの人は、何よりもスコープを大事にする。

 ・100%できると判断できないとYesと言わない
 ・1行の追加修正でもYesと言わない
 ・チームが違えば違う会社。外にはでない。

新卒の時から叩き込まれている習性であり、しかも『それ以外の仕事』を見たことも触ったこともないので、『そもそも、スコープを外すものは悪だ』と思い込んでいる。
もはや、宗教のレベルである。

そんなコリに凝り固まった人を採用したところで、ベンダの人が『社内』に来ただけで何も変わらない。

 

社内SEではなく『社内ベンダ』なのである。

 

しかも、中途採用の場合、業界、業務、会社の政治/文化をよく知らないケースが多い。成果を出すには自分の経験に頼わざるを得ない。
結果、『自分のできる仕事=ベンダの仕事』となり、悪循環に陥る。(見た目上は仕事をしている風に見えるかもしれないが。)

 

ベンダは、いくら動かなくても、いくら使われなくても、いくら文句を言われても検収してもらえば勝ち売上になるからだ。

『不満感』をいかに小さく見せ、クライアントに気持ちよくなっていただきつつ、いかに継続的に仕事を貰うかが重要。

デジタル化の教科書

 

しかし、事業会社の考え方は違う。『本質的に必要なものなか』が何よりも大事である。スケジュールを守っても、予算内に抑えても、それが会社にプラスにならなければ無価値。逆に、スケジュールを超過しても、コストがオーバーしても、会社にプラスになればいいのである。

事業、ビジネス視点でシステム開発を推進できる社内SEをほとんど見たことがない。

  • やれユーザー(他部門)が要求をださないからだ
  • やれ顧客の使い方が悪いからだ
  • やれ予算がないからできないのだ

などなど、口を開けばネガティブなことしか言わない。

旧来の、ゆっくりしたビジネスであったら社内ベンダ型の社内SEでよかったと思うが、今はそうではない。

『前進するか、撤退するか否か』の迅速な判断が担当レベルに求められる。会社にとってプラスになる道筋を立て、関係者を巻き込み仕事を進める必要がある。
もちろんシステム的な視点も必要であるが、何より重要なのは、ビジネス視点。

ビジネス視点を持った『社内SE』はどのように調達、育てればいいのか。。。
これまた難しい課題である。。。理想論しか思いつかない・・・

社内SE × 怒りの感情コントロール

<<案①>>
ベンダ出身者を『社内SE』として採用した場合、2~3年現場に放り込む。
営業、整備、事務、コールセンターなどをやるべき。システムの使われ方を把握できるだけでなく、『現場とのコミュニケーション』が取れるようになるのが、一番のメリット。

『社内ベンダ』の人は、他部門の人を『同じ会社の人として接すること』ができないケースが多い。まるでお客様かのように扱う人もいるが、同じ会社ならもっとストレートなコミュニケーションを取るべき。
いちいち言質を取るようなことは今すぐやめたほうがいい。
自分の身を守っているつもりかもしれないが、そもそも守ったところで何も生まれない。ただただ、言い訳、人を糾弾するための材料を集めているだけである。

もし、現場に放り込んで活躍できないような人材なら、スキルアンマッチと考え、裏方仕事に回すべき。表に出してはいけない。そんな人が、ビジネス視点でプロジェクトを推進できると思えない。

 

<<案②>>
『社内SE』は『職務限定社員』のような形で、一般的な総合職と待遇の差をつけ、『できなくて当たり前、ユーザー側でどうにかすべき』との文化にする。要は、ビジネス主導でやるってことである。

社内SEはベンダとの契約手続き、保守運用の窓口など、最低限必要な定型化した仕事をしてもらう。

技術的な視点も確かに必要であるが、結構なエキスパートでないと、結局はベンダの言いなりになる。(会話ができても、代替手段や他に取りうるアーキテクチャは提案できない。)

中途半端にかかわるぐらいだったら、初めから丸投げし、『本質的に何が必要か』を考えることに注力したほうがいい。

 


今回も結論なくだらだら書いてしまったが、結局何が言いたいかって、

 ・社内SEって思ったよりいいものではない???????

ってだけ。( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)

 

以上。 

SEの基本

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