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【コラム】就職氷河期の終焉!?と佐川急便の週休3日を考える~雇用のミスマッチと週休三日制の罠~

少子高齢化に伴い働き手が不足し、リーマンショック後の就職氷河期が最後、今後はずっと売り手市場と言われている。また、直近の労働事件!?を発端に働き方改革が叫ばれ、残業抑止、有給取得推進があちこちで行われている。

こんななかよく耳にするのが「雇用のミスマッチ」。

「非正規労働」を考える―戦後労働史の視角から―

要は売り手市場と言われているが、あくまで一部の業種業界だけで、人気の大手企業は売り手市場でもなんでもない。結局大手の少ないイス取り合戦はずーーと続く。「雇用のミスマッチ」もずーーと続くと予想している。

なぜなら、大手に入ると「楽」だからである。(個人の主観です。)

佐川急便の週休3日制度を例に、いかに大手が楽(働き易い)かを説明したい。

佐川の求人票を見てみると「■週休3日制(月13日/シフト制)」と記載されている。年間休日は「12ヵ月×13日=156日」となる。一見かなり休みが多く見える。

では、大手企業の場合はどうなるか。休みとなるが、

 ①、土日祝日 →2017年の場合は118日(土曜日休日が4日もある最悪の年・・)

 ②、年末年始休暇 →4日ぐらい

 ③、夏季休暇 →4日ぐらい

 ④、有給休暇 →20日ぐらい

 ⑤、誕生日休暇 →1日

他にも会社によっては休暇があったりするが、だいたい大手はこんな感じ。(あくまで個人的な統計なので参考程度で、、)

①~⑤を足すと、、

147日!!!!!!

ほとんど週休3日!!!2017年は土曜日祝日が4日もあるのにこの休日数!!!(ただし、週休三日制でも有給が20日丸々使えるなら話は変わってくる。その様な会社があるなら是非教えていただきたいところ。)

佐川の場合は、週休3日だと給料が少し下がるが、大手の場合はそんなことはない。全員同じ休みを取っているからだ。。もちろん有給休暇なんて全部取得できないこともあるし、無給の土日出勤をしている人もいるだろう。でも、それって一部のやる気の人だけであり、俯瞰してみるとほとんどの人がきっちり休んでいる。

基準労働時間も全然違う。大手企業の場合は「7.5時間」が基準であることが多い。20日、8時間労働した場合、

 基準労働時間が8時間の職場:残業0時間。(残業手当は0円)

 基準労働時間が7.5時間の職場:残業時間10時間。(残業手当は2.5万円)※残業代は1時間2500円で計算

他にもいろいろ福利厚生やら比較したら、

 「もう大手行くしかないっしょ!!」

ってなるのが普通だと思う。「何故若者は中小に行かないのか」「大手病が多い」とか批判する人がいるが、薄っぺらい。たぶん、その人達は中小や休みが少ない企業の現実を知らない。自分の境遇が「標準」と考えていて、井の中の蛙状態。マリーアントワネットの「パンがないならケーキを食べればいいじゃん」の名言そのもの。

 

次回は、大手の福利厚生、健康保険組合について書きたいと思う。特に健康保険って全然保険料が違う・・・・

 

 

 

【コラム】OB訪問とSEの仕事~就活生との懇談~

後輩の後輩ぐらいの大学生から突然連絡がきた。

OB訪問させてください!!!!

大人のOB訪問

後輩君からすると、年1回ぐらいしか会わないし、大して深い仲でもないので紹介しやすかったのか。。。いきなりMessangerでアポ取ってくる行動力に敬意を表し、居酒屋でお酒飲みながら話を聞くことにした。

後輩の後輩君、訳してKK君はSEやコンサルを志望しているとのことであった。ただ、KK君には大きな悩みがあった。

  • 情報系の学部ではない。
  • パソコンとかにあまり興味がない。
  • 向いてなかったらどうしよう。

なら何故SEになりたいのかと。。KK君は化学系の院生なのだが、化学系の会社に行きたくないらしい。転勤はあるし、工場は国内外問わず田舎しかない。さして化学も好きではない。ただ、文系就職はしたくない。要は営業も嫌だ。ってなると、消去法でSEやコンサルに行きついたとのこと。他にもいろいろあるだろうと思いつつ、、、

本題。わざわざオッサンを捕まえて話を聞きに来たのは、、

SIerやITコンサルの人事、同じ学校のリクルーターとかに「プログラミングなんてできなくてもやっていける!」ってのを良く聞くが本当か?

ってことを第三者に本音で語ってもらいたいとのこと。あまりの上から目線に少しだけびっくりしたが、この手の対応は新人教育で慣れている。本人は自分の態度が悪いなんで1ミリも感じていないので、注意したところで無駄。暖簾に腕押し。ここは、おっさんが折れないと前に進まない。。実際の仕事もそう( ;∀;)

KK君からの問いに対しては「YES」と答え、特に、ITゼネコンと呼ばれるSIerのSEの場合は「プログラミングができなくても結構いい給料は貰える」ってこともお伝えさせて頂いた。意識高い系のKK様にはこれだけの話では物足りなさそうだったので、「プログラミングができないとどうなるか」の体験談もセットで伝授させて頂いた。

プログラミングができないと。。。実務経験がないと。。。

  • 設計書の妥当性が判断つかない。誤字脱字ぐらいしか見つけられない。
  • トラブルがあったときに、指をくわえて待っていることしかできない。むしろ邪魔扱いされる。
  • ビジネスパートナーの人のご機嫌とりが唯一の取柄になる。(世渡り上手になれる。)
  • 実務経験のある上司の言うことに99%従わざるを得なくなる。反論しようにも武器が何もない。どストレートな正論をいうことぐらいしかできない。

あくまで人によるが、「設計/製造経験がないままSEの仕事をすると正直あまりおもろくないよ」って正直に説明した。KK君は転勤はしたくない、化学系の仕事はしたくないと流行りのワークライフバランス男子かと思いきや、仕事は充実させたいとのこと。そしたらなお、プログラミングはできるようになるべきである。

KK君との話が進むほど、何がやりたいのか、何を伝えればいいのかわからなく迷走・・・

でもよくよく思い返してみると自分が大学生の時も同じで、薄っぺらい話を堂々としていた気がする。そう考えたら妙にKK君に親近感が湧いてきた。結局、いろいろ偉そうに言った結論としては、

 とりあえず内定貰って考えよう!!

以上。 

SEの仕事を楽しくしよう―こんなSEはだめになる

SEの仕事を楽しくしよう―こんなSEはだめになる

 

 

 

【コラム】そのシステム止まって本当に困る人はいますか?~ここが変だよ日本のプロマネ③~

違法残業が問題となっている根源は『日本の過剰品質』が原因であることは言うまでもない。ただ、一回それに慣れてしまうとなかなか低品質に馴染めないのも事実。大きいテレビを買ったら始めは感動するが、すぐに慣れてしまい、いざ昔のテレビを見ると「小さっ」って感じるのと近いと思う。

違法残業問題をきっかけにしてはいけないと思うが、そろそろ過剰品質をやめるべき。特にIT業界。。。

通信崩壊―IT革命と規制緩和の結末

職を転々としていることもあり、いろんな現場を見てきたが、ほとんど使われていない残念なシステムでさえ止まったら、残念な人たちが怒り狂う場面に何回も遭遇してきた。さらにそれが、人為的なミスであるとやれ報告書、やれ再発防止策やらで残念なシステムの残念仕事が増える一方になる。いざ

そのシステム止まって本当に困る人はいますか?

って言ってみるともう喧嘩というか、話がかみ合わない。

・このシステムはよいが社の基幹を担っている〇〇で同じことが起きたら大変だ。

 →なら初めから〇〇と同じ予算をください。

・日ごろの小さいことでもミスなくやらないと、いざというときミスがでる。

 →そもそもろくに再発防止策のレビューができない人に言われたくないです。

一番腹立たしかったのが『たとえ少なくてもシステムを使っている人が困る』って言われたことである。サービスレベルも定義しておらず、サービス規約に『システムメンテナンスが発生した際は使えません』って書いてあるのに、何故そこをフォローしなければならないのか。。。矛盾が矛盾を呼んでわけわからない状態である。結局作業者側は『意味のないこと』と認識して対応するため、品質は上がらず、結局またトラブルが発生する。大して予算もないので、残業代も出なくなり、サビ残が続き、さらにモチベーションが下がり、品質も下がり、トラブルが発生する。負のスパイラルとはまさにこのことだと思う。

残念な人たちは一体何に怯えているのか???

クレームが来てもいいじゃないか。人の生死に関わるシステムでない限り、止まってもいいじゃないか。代替手段なんていくらでもある。注文サイトがとまったら電話で注文を受ければよい。ATMがとまったら銀行に行けばよい。電車がとまったらバスを使えばよい。

無駄に、豪華に、金を使い耐障害性を上げたところでどうせ止まるのだから、はじめからシングル構成とかにして、余った予算でシステムが止まった時の手動マニュアルでも用意した方がよっぽどBCP観点では効果的ではないか・・・

使われない新機能、永遠に使われない2号機、膨大な保守費、フェールオーバーが起きただだけで騒ぐ担当者etcetc

残業削減のついでに、いらんシステムも削減しても良いと思う。

システム開発訴訟 (【企業訴訟実務問題シリーズ】)

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